海外ドラマ「ふつうの人々(Normal People)」あらすじ、キャストの紹介、感想!ベストセラーのドラマ化は期待を裏切らない

2021年9月1日

海外ドラマ「ふつうの人々(Normal People)」

海外ドラマ「ふつうの人々(Normal People)」は、若手新進作家サリー・ルーニーの同名小説をドラマ化したものですが、この小説「ふつうの人々」はなんと!出版開始から4ヶ月で64,000部の売り上げを記録しベストセラーとなった話題作です。

ここでは、海外ドラマ「ふつうの人々(Normal People)」のあらすじ、キャスト紹介、そして感想をお届けします。

写真引用:AppleTV STARZPLAY

海外ドラマ「ふつうの人々(Normal People)」あらすじ

アイルランドの田舎町の高校に通うコネルとマリアン。
コネルはハンサムで頭も性格も良いスポーツマン。一方、マリアンは自分の周りを全て敵対視しており高校では一匹狼的存在。

コネルの家はシングルマザーの母親が裕福なマリアンの家で通いの家政婦として働き生計を立てており、ある日母親をマリアンの家に迎えに行ったことから、二人の距離は一気に縮まり徐々に惹かれあい関係を持つようになる。

しかし、学校中で嫌われているマリアンと付き合っているとは決して言えないコネルだった・・・

(海外ではHuluで配信されていますが、日本ではAppleTV STARZPLAYで配信中です。)

海外ドラマ「ふつうの人々(Normal People)」キャスト

デイジー・エドガー=ジョーンズ(役名:マリアン)

若干22歳の彼女ですが、17歳の頃からBBCドラマに出演しており、Cold feetなどの話題作にも出演しています。父親がSKYテレビのディレクターということで、父親の名前が強かったのかなぁ、とも思いましたが、いやいや、彼女の演技力は素晴らしいです!

本作品では、微妙な心の揺れを丁寧に表現し、まさしく体当たりの演技をしています。

 ポール・メスカル(役名:コネル)

ポールもまだ若干24歳と聞いて驚いてしまいました・・・ちょっと老け顔なので、正直高校生時代のコネルはきついかも~、と思って見ていましたが、彼の演技にそんなことも気にならなくなりお話にのめりこんでいけました。

コネルの不安・羞恥・孤独などの表情が素晴らしく、この演技でアメリカのプライムタイム・エミー賞を受賞しています。

海外ドラマ「ふつうの人々(Normal People)」感想

ある土曜日の午前中に、本作品「ふつうの人々(Normal People)」が大ベストセラー小説を元に作られたドラマだと言った前知識もなく、オンデマンド(私の住んでる国では)をシャッフルしていてなにげな~くカウチに寝っころがりながら見始めたのですが・・・・

なっ、なんと週末土日で全12話制覇してしまいました!

もう、見始めたら止まらないといった感じで、旦那が「今日の晩御飯何にする~?」と私に声さえかけなければ全12話全て1日で見ていたでしょう。

あっ、ちなみに1話は30分なので、12時間見ていたわけではなく朝の10時から夕方まで見続けたので、とりあえず人間として許される範囲ではないでしょうか(^^;;

マリアンとコネル

本作品は、アイルランドのダブリンが舞台で高校のフットボールスターのコネルと一匹狼なマリアンの恋愛を描いたもので、ふたりの高校生活から大学、そして就職するまでの数年間をとても丁寧に優しく描いています。

コネルは高校ではいわゆる派手グループとまではいかないけど、スポーツも出来て比較的みんなから人気があるグループにいます。一方、マリアンは教師やクラスメイトに敵対心丸出しなため友達もいなく一匹狼的存在。

コネルは母親と二人暮らしで母親はマリアンの家の通いの家政婦として働いており、マリアンの家も父親不在で弁護士の母親と兄と豪邸に暮らしています。

そんな全く正反対の二人が徐々に惹かれあい関係を持ちますが、コネルは学校で殆ど孤立しているマリアンと付き合っていることを誰にも言えず、秘密の関係を続けます。

そのことに傷つくマリアン。

このストーリーラインで、私は一気に引き込まれていきました。お話自体は人によっては淡々と感じるかもしれませんが、私は「楽しい高校生活だった」と決していえない高校生活を送ったので、より共感してしまったのかもしれません。マリアンの屈辱や辛さが身にしみて感じました。

で、マリアンのように辛い高校生活を送っている人々に声を大にして言いたい!大学生活は楽しいよ!と。

二人の大学生活

高校卒業前に二人の関係は自然消滅し大学に進学します。
大きな大学で違う学部の二人がばったり会う可能性は低いでしょうが、もちろんそれはドラマです。ばったり会うのですが、マリアンは見違えるほど綺麗になっておりそしてクールなグループに入っており、大学ユニオンのリーダー的存在の彼と付き合っています。

一方、コネルは大都会に出てきて戸惑い、見違えるほど綺麗になっているマリアンにショックを受け、そして自分が高校時代にマリアンにした仕打ち=二人の関係を恥ずかしく思い公表しなかったこと、にふたたび罪悪感を感じ始めるのです。

あまりネタバレしたくないので、詳細は省きますが、ここからの二人の関係はくっついたり離れたりを繰り返します。

その原因は、ちょっとした気持ちのすれ違い、金銭的問題、友人関係問題などさまざまです。

性とメンタルヘルス

このドラマの注目する点は、性とメンタルヘルスについてです。

若い二人が恋をするのですから、性描写がなければ真実味がありません。このドラマは、二人の性行為のシーンをビックリするくらい長く丁寧に描いています。しかし、決してポルノ的な描写ではなく、たぶん「ふつうのセックス」を監督は描きたかったのではないか、と思います。

そのため、マリアンがコネル以外の人とする「ふつうでないセックス」も描かれていますが、やっぱり本当に愛し合うコネルとマリアンの性行為描写の美しさはため息ものです。

メンタルヘルスに関しては、ドラマの中ではコネルの友人が自殺を図ったことからコネルが鬱になる様子が描かれていますが、それは引き金に過ぎなかったと私は思います。

多感な時期の恋愛、金銭的に余裕がない中で学業を続ける苦しみ、お金がない故の惨めさ、家族間の問題、そして将来への不安といったものがコネルの中で溢れ出てしまったのでしょう。ある日パニック障害の症状を発します。

インスタグラムのように生活の一部を切り取り世間に見せ付け、そしてそれを垣間見ることが出来るこの時代は、そういったストレスは大でしょう。みんなが現実と理想のずれにフラストレーションを抱え、周りの友人達と自分を比べ、それに馴染もうとするのに苦労し疲弊していってる人は多いのではないでしょうか。

そういった現代の問題をコネルとマリアンも抱えており、彼らがどうやってそれらを乗り越えて成長していくのかはとっても見応えがあります。

まとめ

とにもかくにも、私はコネルのマリアンに対する思いにキュンキュンしました。コネルはなかなか自分を上手く表現できず誤解されやすいけど、マリアンを本当に愛しており彼女を大事に大事に扱う様子に胸が熱くなります。

題名は「ふつうの人々(Normal People)」ですが、「ふつう」ってナンなんでしょうね?この映画での「ふつう」は、誰もが苦しみもがきながらも前進し生き抜く人生、それが「ふつう」=みんな同じなんだってことなのかもしれません。

シーズン2もありそうな感じで終わりましたので、期待したいと思います!

海外ドラマ「ふつうの人々(Normal People)」は

STARZPLAY(Apple TVチャンネル)にて配信されています。