イギリス王室ドラマ『ザ・クラウン』シーズン3 チャールズとフィリップ 6話7話の感想と解説
Netflixイギリス王室ドラマ『ザ・クラウン』シーズン3のエピソード6とエピソード7の見所やあらすじ、キャスト、ネタバレ感想をお届けします。
そして、チャールズのスピーチはウェールズの独立を支援する内容だった?アポロ11号の宇宙飛行士たちは、バッキンガム宮殿に来た?など、史実の解説もしちゃいます。
写真出典:Netflix
『ザ・クラウン』シーズン3 6話と7話
シーズン3の6話では、チャールズ皇太子がウェールズに留学したことで皇室の立場について苦悩する様子が描かれています。
7話では、月面着陸に成功した宇宙飛行士たちがバッキンガム宮殿を訪れた際のフィーバーぶりとフィリップ王子の心の揺れを上手に絡めて描かれており、本当にフィリップがミドルエイジクライシスにかかっていたかどうかは分かりませんが、面白いです!
『ザ・クラウン』シーズン3 キャスト
メインキャストの詳細については、『ザ・クラウン』シーズン3 ヘレナ・ボナム=カーターがマーガレット王女に 感想と解説 1話~3話をどうぞ。
ジョシュ・オコーナー(役名:チャールズ皇太子)
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エリザベス女王とフィリップ殿下の長男。
イギリス、サウサンプトン出身の1990年生まれ。
2011年の短編映画でスクリーンデビュー。2012年、イギリス人気刑事ドラマ『ルイス』に出演。2015年、映画『疑惑のチャンピオン』でリッチ役、2016年、メリル・ストリープ主演の映画『マダム・フローレンス! 夢見るふたり』のドナヒュー役で出演。
2017年映画『God’s Own Country』のジョニー・サクスビー役で英国インディペンデント映画賞の主演男優賞を受賞し名が知られるようになる。
『ザ・クラウン』シーズン3 感想と解説
6話ーウェールズ公
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あらすじ:
1969年、ウィルソン首相のアドバイスを受け、エリザベスは、チャールズをプリンス・オブ・ウェールズ叙任式前に、ウェールズの言語と文化を学ばせるために現地の大学に送り込む。
チャールズは、やっとケンブリッジ大学生活をエンジョイし始めたところだった。
チャールズは、ウェールズ独立を唱えるプライド・カムリ党の活動家テディ・ミルウォードから個人レッスンを受け、友人関係を築き始めるにつれ、彼のウェールズ民族としての立場に同情するようになる。
チャールズは、式典でウェールズの独自性を支持するスピーチを行うが、エリザベスは、皇室は中立を保ち自分の意見を言うものではない、と叱責した。
チャールズのスピーチはウェールズの独立を支援する内容だった?
ドラマ内でのチャールズの叙任式のスピーチは、ウェールズの独立を完全に支持する内容でしたが、実際のスピーチは、もう少し短めであそこまでダイレクトな表現ではありませんでした。
しかし、当時多くのイギリス人が眉をひそめたのは確かで、2000年にリリースされた公文書によるとウィルソン率いる政府は、あのスピーチがウェールズの独立精神を煽り、チャールズは個人レッスンを受けていたテディ・ミルウォード、そしてアベリストウィス大学から多大な影響を受けた、としています。
テディ・ミルウォードが2020年4月に89歳で他界した際に、チャールズは「ミルウォードのおかげでウェールズの言語と文化を学ぶことができたから、今ウェールズを愛するに至っている」と追悼の意を発表しました。
これは、私の推測ですが、テディ・ミルウォード教授は、当時すでにプライド・カムリ党の活動家として有名でした。
その人をチャールズの個人教授に任命したということは、少なからず、チャールズをある意味ウェールズよりに教育したい、というアベリストウィス大学側の意図があったのでは?ないでしょうか。
トリビア情報
冠をチャールズが頭上に載せようとしたシーンで冠に注目していただきたいのですが、冠の天辺に丸いものがありますが、実際にチャールズが載せた冠でピンポン玉を使ったそうです。(ドラマでの話しではないですよ!)
叙任式の2週間前にあの丸い部分が壊れ、慌ててピンポン玉を塗装してくっつけたそうです。(笑)そして、なんと、今でもあの冠の上にはピンポン玉がある状態で保管されているそうです。
参考:Town&Country
7話ー月の正体
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あらすじ:
世の中が月面初着陸でフィーバーしている中で、フィリップは中年の危機に面していた。
アポロ11号の宇宙飛行士3人がバッキンガム宮殿を訪れた際、フィリップは彼らからのインスピレーションを期待し面会するも、いたって普通な彼らに心は充たされなかった。
エリザベスは、フィリップの提案により年老いたウィンザー主席司祭をリタイアさせ、後任にロビン・ウッズを就任させる。ウッズは城内で信仰と哲学の学びの場を用意し、悩める聖職者たちの集まりにフィリップも誘うが・・・
アポロ11号の宇宙飛行士たちは、バッキンガム宮殿に来た?
1969年10月14日に3人の宇宙飛行士たちは、ワールドツアーの途中でバッキンガム宮殿を訪れ、エリザベス女王、そしてフィリップと面会しました。
バズ・オルドリンの自伝によると、「バッキンガム宮殿での歓迎は、すごかった。エリザベス女王は、意外にも背が小さくて健康的、そしてとってもフレンドリーだった。フィリップ王子は、航空マニアだけあってたくさんの質問をされたよ。」とのことで、フィリップが面会を喜んだのは確かのようです。
フィリップと宇宙飛行士たちはプライベートに面会した?
ドラマ内では、フィリップと3人の宇宙飛行士だけで面会するシーンがありましたが、実際はエリザベス女王と一緒に面会しています。
ドラマでフィリップは、世界のヒーローと会ってみたら、実はいたって普通の人間だった、ということにがっかりするという描写でしたが、ドラマ制作者側としては、この心理描写を通してフィリップの中年期の危機を表現したかったのでしょう。
#OTD in 1969, Queen Elizabeth II received Neil Armstrong, Buzz Aldrin, and Michael Collins as part of the Apollo 11 Goodwill Tour. pic.twitter.com/4zAqfk89I0
— NASA History Office (@NASAhistory) October 14, 2016
下記の動画は、3人の宇宙飛行士がロンドン・バッキンガム宮殿を訪れた際のものです。
フィリップとロビン・ウッズ司祭が友人になったのは本当?
本当です!1966年、フィリップとウッズは、ウィンザー内のセント・ジョージハウスを設立し聖職者と他の分野のリーダーたちと意見交換できる場として開放し、その活動を通して友情を育んだそうです。
ウッズの自伝によると、フィリップは、定期的に集会に出席しセント・ジョージハウスをサポートしてくれた、としています。
参考:Townandcountry,Mashable,Dailymail
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