映画『スパイの妻』あらすじ、ネタバレ感想&解釈!ロケ地はどこ?

2021年3月20日

映画『スパイの妻』

ヴェネチア国際映画祭で銀獅子賞を受賞した映画『スパイの妻』は、『トウキョウソナタ』などで知られる黒沢清監督の歴史ミステリー映画です。

ここでは、映画『スパイの妻』のあらすじ、キャストの紹介、ネタバレ感想&解釈、そして、映画のロケ地情報などもお届けします。

映画『スパイの妻』作品情報

公開年:2020年

監督:黒沢清

脚本:濱口竜介、野原位、黒沢清

出演:蒼井優、高橋一生、東出昌大、笹野高史

上映時間:115分

配信元:ビターズ・エンド

映倫区分:G

映画『スパイの妻』あらすじ

1940年、神戸で貿易会社を営む福原優作と妻の聡子は何不自由ない生活を送っていた。

第二次世界大戦の足音が忍び寄る中、国家総動員法が施行されるが、洋館で洋服を着て趣味のフィルム映画撮影に興じ、自分達のライフスタイルを一切変えるつもりがない優作。

聡子の幼馴染で憲兵の津森は、優作の知人が逮捕されたことを受け、これからは人付き合いに気をつけるべきだと促す。

優作は仕事と映画撮影の趣味を兼ねて甥っ子の文雄を伴って満州に出かけるも、優作らはある国家機密を入手してしまい、日本政府に知られぬように正義のため全世界にその情報を流そうとする。

満州から連れ帰った謎の女、突然会社を辞めた文雄、金庫に隠されたフィルム、ノート・・・優作らの行動に疑問を思い始める聡子だった。

映画『スパイの妻』キャスト

蒼井優:福原聡子・・・優作の妻

高橋一生:福原優作・・・神戸で貿易会社を営む

東出昌大:津森泰治・・・聡子の幼馴染。陸軍の憲兵

坂東龍汰:竹下文雄・・・優作の甥っ子

笹野高史:野崎医師・・・優作と聡子の旧知の仲

映画『スパイの妻』ネタバレ感想&解釈

主演は蒼井優と高橋一生。先日観た映画『ロマンスドール』でも夫婦役を演じていましたし、本作品のタイトル『スパイの妻』に魅かれ視聴することに。スパイもの、好きなんですよね~。

舞台は1940年の神戸。
素敵な洋館に住んでオシャレな洋服に身を包む夫婦が、野崎医師から頼まれた薬剤の入手目的と趣味でやっているフィルム映画撮影も兼ねて以前から行ってみたかった満州に優作が行ったことから全てが激変します。

聡子の作戦 優作を裏切った?!

満州から帰国した優作と文雄は謎の美女を連れ帰るわ、文雄はいきなり会社を辞めて小説家になると言い出すわ、聡子の周辺がざわざわし始めます。

ある日、幼馴染で憲兵の津森(東出さんって本当に昭和顔!ぴったりな配役ですね)から呼び出された聡子は、水死体で女性が発見され、その女性は草壁弘子という名前で優作が満州から連れ帰った人物であると聞かされます。

ここで聡子は優作が何か隠し事をついていたことが分かり優作に不信感を覚え始めます。

私も、えーっ、優作おめかけさんでも連れて帰ってきちゃった?と思いましたが、ここら辺から物語が加速していきます。

優作は、実は満州における関東軍の人体実験の情報を偶然入手してしまい、その事実をいずれ国際政治の場で公表したい、と聡子に言います。

しかし、聡子は憲兵隊の津森に大事な証拠のノートを渡してしまいます。

えー!優作を売っちゃったの?!と思いましたが、結局それはノートを渡したことでもう彼らは詮索しないだろう、という聡子の憲兵隊の目をくらます作戦だったのです。そして、英訳されたノートは憲兵に渡していませんでした。

でも、皆さんここで「えっ、文雄は爪を剥がされるひどい拷問受けたけど?」と思いましたよね?

聡子は「文雄さんには犠牲になってもらった」というようなことを言うのですが、それって酷いですよね・・・

ここの部分だけはどうしてもいただけなかった。だって、爪はがされるくらいじゃすまないでしょ。きっと殺されるでしょ・・・人ひとりの命を犠牲にしていいことなんてないはずですが。

とりあえず、この部分は置いといて・・・

優作の作戦 聡子を裏切った?!

日本に対する石油の全面禁輸措置が行われたことで、告発のためにアメリカへ渡るためには亡命するしかないと優作は判断します。

また、危険を分散するために聡子はフィルムを、優作はノートを持って二手に分かれますが、密告があり聡子は結構あっさり憲兵に見つかってしまいます。

しかし、それは優作の作戦。聡子を憲兵に捕らえさせ、その間に自分が逃げたのです。

このストーリーラインですが、優作は無事にアメリカに渡ることが出来たようで、局聡子を騙し憲兵に売ったのか?

映画の中では聡子は気が狂ったとされ(優作は聡子が笑い転げるとは思ってなかったかもしれませんが、あのお芝居フィルムを機密情報とし亡命しようとしていた、という状態が狂っている証明になると判断したのでしょう。)精神病院に収容されますが、これは優作が聡子のためにやった行動だったのでしょうか?

計画を遂行させるためには必要だったと優作が判断したのでしょうが、精神病院での暮らしがアメリカに渡るよりいいことなのかどうなのかなんて優作には分からなかったはず。それなのに、戦時下に妻を置き去りにしていいことなんてないはず!ですよね・・・

映画『スパイの妻』解釈します!

しかし、そこで野崎医師登場。

映画では多くは語られませんでしたが、私は優作はこの野崎医師には全てを話していたのではないかと思うのです。

そして、精神病院で聡子が酷い扱いを受けないように頼んでいたのではないか、、、と思うと、こうすることで、聡子の身は守られ、計画も遂行できる、という最もベストな作戦だったのかもしれません。

と、言うのが私の解釈です。

まとめ

ラストで優作の(偽造された)死亡通知が届き、その後に聡子はアメリカに渡った、というテロップが流れますが、そのことから二人の作戦は成功し、また再会が叶ったのでは・・・と思わせてくれる終わり方でした。

しかし、本作品は実話に基づくものではないのですから、映像で聡子と優作が再会する感動シーンを作って欲しかった!と思ったのは私だけでしょうか?ダメですか?ベタ過ぎる??

映画『スパイの妻』は史実に沿いつつ、聡子と優作のスパイ合戦をハラハラドキドキしながら愉しむことが出来、黒澤監督らしく余白をたくさん残し観ている観客がそれぞれの解釈を楽しめるような映画です。

また、聡子と優作が劇中に着ている衣装もオシャレだったし、聡子夫婦が住む洋館も素敵でした~。

ちなみに洋館のロケ地は、神戸市垂水区に位置する100年以上の歴史を持つ旧グッゲンハイム邸です。毎月第3木曜日に無料見学が出来るそうですので、映画ファンにはたまりませんね。

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