映画『透明人間』あらすじ、キャスト、ネタバレ感想 観た後は怖い夢みるの間違いなし!

2021年9月1日

映画『透明人間』

映画『透明人間』が2020年に再び帰ってきました~!前評判も良かったので、早速映画館の夜9時開演枠で観てきたのですが、ちょー怖かったです!その晩、怖い夢見ちゃいました・・・「出てけ~!」って叫んでうなされてました・・・なので、昼観たほうがいいかもしれません。

ホラー/サイコスリラー映画『透明人間』は、『マッドメン』、『ハンドメイズ・テイル/侍女の物語』のエリザベス・モス主演。

ここでは、映画『透明人間』のあらすじ、キャスト、ネタバレ感想、そして映画に隠されたオマージュ情報などもお届けします!

写真出典:(C)2020 Universal Pictures

映画『透明人間』作品情報

原作:『透明人間』著・H・G・ウェルズ

原題:The Invisible Man

公開年:2020年

監督・脚本:リー・ワネル

出演:エリザベス・モス、オリヴァー・ジャクソン=コーエン

上映時間:122分

配給:東宝東和

映倫区分:PG12

映画『透明人間』あらすじ

セシリアは、富豪で天才光科学エンジニアのエイドリアン・グリフィンによってコントロールされている関係から逃れるべく、ある真夜中、妹のエミリーの力を得て計画的に自宅から脱出を図る。
幼馴染で刑事のジェームズと娘のシドニーのもとに身を寄せ常に怯えている日々だったが、エイドリアンが手首を切って自殺し、遺産相続として5億をセシリアに残したことをエイドリアンの弟で弁護士のトムから聞かされる。
ホッとしたのも束の間、セシリアの周りで不可解な出来事が起こり始め、彼女は彼の死は偽装だったと確証するようになる。やがて、彼女と周りの人々は命の危険に晒され、セシリアは、見えない誰かによって追われている、ということを証明しようとするが・・・

© 2020 Universal Pictures

映画『透明人間』キャスト

エリザベス・モス(役名:セシリア・カス)

映画『透明人間』エリザベス・モス
写真出典:映画『透明人間』公式サイト

ロサンゼルス出身、1982年生まれ。
1992年~1996年、テレビドラマシリーズ『ピケット・フェンス ブロック捜査メモ』に子役として出演。

2007年~2013年、テレビシリーズドラマ『マッドメン』ペギー・オルセン役で一躍有名になり、2009年にエミー賞主演女優賞ドラマ部門にノミネートされた。

2017年、Hulu『ハンドメイズ・テイル/侍女の物語』で主演ジューン・オズボーンを演じ、エミー賞主演女優賞受賞。

エリザベスは、トム・クルーズが信者で有名なサイエントロジーを信仰している。

オリヴァー・ジャクソン=コーエン(役名:エイドリアン・グリフィン)

ロンドン出身、1986年生まれ。
15歳のときにイギリスの連続テレビシリーズ『Hollyoaks』に出演。2010年、ドリュー・バリモア主演の『遠距離恋愛 彼女の決断』のデイモン役、2013年『セルフリッジ 英国百貨店』などに出演、イギリスで着々とキャリアを積んでいる。

映画『透明人間』ネタバレ感想

映画『透明人間』
写真出典:映画『透明人間』公式サイト

*ネタバレ含みます。

映画『透明人間』と言えば、1933年のハリウッド映画『透明人間』に始まり、1992年の映画『透明人間』、そして1954年に日本の東宝が作ったモノクロ映画『透明人間』など、透明人間に関するテーマの映画がいくつかありますが、今回のは、オリジナル1933年版のストーリーを現代にアップデートした作品です。

そして、2020年の今、光化学技術が進歩しメタマテリアルなどを使って光学迷彩*1(視覚的に対象を透明化する技術)つまり、物体を透明化することが出来る*2(まだまだ初期段階ですが)ということも、この映画の恐怖感を煽っていますね。・・・私たちにも起こりうる?!

セシリアは正気を失う?

観ている私たちは映画のタイトルどおり、いつ透明人間が出てくるか、と待っているわけですが、セシリア以外の人たちは”セシリア、正気失った?”と思い始めるのです。

例えば:
椅子に誰か座っている発言
シーツに足跡が発言
送っていないメールが送られてる・・・
ジェームズの娘を殴ってないのに・・・

などですが、この視聴者をイライラさせる”他の人には見えずにセシリアだけが気付いている”感の演出の長さがちょうど良かったです。これ以上引っ張られたら、あ~!となっていたかも。

恐怖は2時間続く

この映画の長さは122分ですが、物語開始1分以内にドキドキが始まって、終わり15秒までホッと出来ません!

恐怖を助長させるのは、緊張と緩和ですので、もちろん所々に一息つかせてくれる場面はあります。

特に幼馴染の刑事ジェームズと娘の家に身を寄せている、というのはまず安心材料です。刑事というのは心強い!(これが後で変わってきますが・・・)

そして、見えない何かにセシリアが襲われているときに、車が到着したような音が聞こえ、”あっ、誰か来た”というような感じで所々の場面に秒単位でホッとする場面が入れ込まれており、それもこの恐怖感2時間持続に一役かっていると思います。

しかし、それ以外は恐怖!「見えない何かに追われる」ほど怖いものはないですね~。

エリザベス・モスは苦悩を演じたらピカイチ!

映画『透明人間』
写真出典:映画『透明人間』公式サイト

エリザベス・モスは、恐怖や苦悩を演じさせたらピカイチなんじゃないかと思わせてくれ、2019年映画『アス』などでもそれは重々承知でしたが、本作品でもめちゃくちゃ良かったです。

メイクさんの助けももちろんあるでしょうが、妹のエミリーが死にジェームズも娘のシドニーはセシリアに殴られた、と思っているなか、セシリアが段々と正気を失っていくような演技は、この世に誰も頼りになる人がいなくなった絶望・恐怖を見事表現していたと思います。

透明人間 VS セシリア

透明人間対セシリアの構図は、もっぱら勝ち目がないような気がしますが、意外や意外、セシリアの賢さで同等の争いになってくるから、もう目が離せません。

透明人間に白いペンキをぶっかけたり、妊娠していたことが分かった後にペンで自分を傷つけようとしてエイドリアンをおびき寄せ、ペンで彼をグサッ!グサッ!という部分は気分爽快です。

そして、セシリアは妹の殺害の容疑者×精神病患者として扱われていたので、周りには病院スタッフも居れば銃を持った警官もいるのに彼らは全く透明人間に太刀打ちできないので、セシリアが1人で立ち上がって自ら戦おうとするストーリー展開は最高です。

映画『透明人間』結末

映画『透明人間』
写真出典:映画『透明人間』公式サイト

最後は、エイドリアンが開発した透明人間スーツを着たセシリアが、彼が妹のエイミーを殺害したのと同じ方法で彼の殺害に成功するわけですが、刑事ジェームズを近くに張り込ませ、あたかもエイドリアンが自殺したかのように偽装するわけです。

ここは、少々ムリがあるのではないか?という批評も聞きましたが、確かに殺害のその瞬間は家のセキュリティビデオに録画されているという設定なので、彼の手がナイフを握っていないのは確認できるだろう、ということは分かります。

しかし、だからこそ、友人である刑事ジェームズを近くに張り込ませ一部始終を聞かせる必要があった。彼の助けと証言が無ければ自殺に持っていけないのはセシリアも承知の上なのです。

だから、最後に「自殺よね?」とセシリアはジェームスに確認し、彼が「そうだね、自殺にしか見えないね」と発言するのです。

1933年映画『透明人間』オマージュ

本作品、2020年度版にはオリジナルの1933年映画『透明人間』に尊敬・賞賛の意味を込めてオマージュが私が気付いた限り3つ入っています。

まず、1つは、オリジナルを知っている方ならもう気付かれたと思いますが、そうです、セシリアの彼の名前、エイドリアン・グリフィンは、オリジナルの透明人間の名前です。

2つ目は、セシリアが病院の廊下に座っているときに担架で運ばれていた患者が包帯でぐるぐる巻きだったのは、オリジナルの透明人間。また、3つ目も、ジェームズの娘の部屋にある黒い帽子と黒いジャケットを着たマネキンがありましたが、これもオリジナルの透明人間です。

3つのシーンを映画の中で見つけてニヤリとしてみてくださいね。とにもかくにも、観る価値絶対あります!
2時間の恐怖をぜひぜひ味わってみてください。

映画『透明人間』は2020年7月10日(金)全国ロードショー。

参考:
*1 https://ja.wikipedia.org/wiki/%E5%85%89%E5%AD%A6%E8%BF%B7%E5%BD%A9

*2 https://www.gizmodo.jp/2019/10/quantum-stealth.html