映画『ナイト・ウォッチャー』あらすじとネタバレ感想 アナ・デ・アルマスが可愛すぎる!
映画『ナイト・ウォッチャー』は、”未体験ゾーンの映画たち2020 延長戦”というキャッチコピーで、2012年から開催されている劇場発信型映画祭。傑作・怪作映画を集めて関東・関西地区の映画館で開催中。
主演は、映画『X-MEN:アポカリプス』のスコット役のタイ・シェリダン。ジャンルはクライムドラマですが、アスベルガー障害を抱える主人公の成長のお話でもあります。個人的にはアナ・デ・アルマスの別の魅力を発見した感じです。
ここでは、映画『ナイト・ウォッチャー』のあらすじ、キャスト、ネタバレ感想をお届けします。
写真出典:テアトルシネマグループ公式サイト© 2019 Late Shift, Inc. All Rights Reserved.
映画『ナイト・ウォッチャー』作品情報
原題:The Night Clerk
公開年:2020年
監督・脚本:マイケル・クリストファー
出演:タイ・シェリダン、アナ・デ・アルマス、ジョン・レグイザモ、ヘレン・ハント
上映時間:90分
配給:カルチュア・パブリッシャーズ
映倫区分:G
映画『ナイト・ウォッチャー』あらすじ
アスペルガー障害を抱える頭の良い青年バート(タイ・シェリダン)はホテルで夜間受付の仕事をしている。
コミュニケーション能力を少しでも向上させるため、客室に小型カメラを仕掛け、客の行動を記録し会話の練習を日ごろからしていた。
ある夜、バートが自宅であるひとりの女性客の部屋のカメラを見ていたところ、その女性が何者かによって暴行され始める。慌てて部屋に助けに行こうとするが、女性はバートが着く直前に銃で殺され、居合わせたバートは、第一容疑者となる。
事件捜査中、他の系列ホテルで働かせてもらうこととなったバートは、そこでアンドレア(アナ・デ・アルマス)という美しい女性客と知り合う。彼女の亡くなった弟もアスベルガーを抱えていたことから、バートに優しくするアンドレア。アンドレアと交流を深めながら、初めて異性にときめくバートであったが、殺人犯の手はアンドレアにも伸び・・・
映画『ナイト・ウォッチャー』キャスト
タイ・シェリダン(役名:バート・ブロムリー)
写真出典:テアトルシネマグループ公式サイト© 2019 Late Shift, Inc. All Rights Reserved.
役:アスベルガー障害を抱え、夜のホテルの受付で働いている。母親と二人暮らし。
アメリカ・テキサス州出身、1996年生まれ。
2011年、ブラット・ピット主演の映画『ツリー・オブ・ライフ』で10,000人の中からオーディションで選ばれ15歳でスクリーンデビュー。
2012年、マシュー・マコノヒー主演の映画『MUD -マッド-』で重要な役どころのエリス役を演じ、2016年『X-MEN: アポカリプス』のスコット・サマーズ(サイクロップス)役に選ばれ、一躍有名になる。
2018年、映画『レディ・プレイヤー1』の主人公ウェイド・ワッツ役など。
アナ・デ・アルマス(役名:アンドレア)
写真出典:テアトルシネマグループ公式サイト© 2019 Late Shift, Inc. All Rights Reserved.
役:ホテルの客。バートと親しくなる。
キューバ出身、1988年生まれ。
キューバ、スペインなどで女優として活躍後ロサンゼルスに移り、2015年、キアヌ・リーヴス主演の『ノック・ノック』にベル役で初めて英語で演じた。
2016年、映画『ウォー・ドッグス』、2017年、映画『ブレードランナー 2049』のジョイ役などで名が知られるように。
2019年、映画『ナイブズ・アウト/名探偵と刃の館の秘密』で、嘘をつくと吐いてしまう体質の看護婦、マルタ・カブレラ役で第77回ゴールデングローブ賞コメディ・ミュージカル映画部門主演女優賞にノミネートされた。
ヘレン・ハント(役名:エセル・ブロムリー)
役:バートの母親。
ロサンゼルス出身、1963年生まれ。
1977年、映画『ジェット・ローラー・コースター』で14歳の時にスクリーンデビュー。
1992年~1999年まで続いたシットコム『あなたにムチュー』でポール・ライザーと夫婦役を演じ、4回エミー賞を受賞している。
1997年、映画『恋愛小説家』でジャック・ニコルソンと恋に落ちるキャロル役でアカデミー賞主演女優賞、ゴールデングローブ賞主演女優賞を受賞。
2007年、映画『いとしい人』で監督デビューし、製作・監督・脚本・主演を務めた。
2012年、映画『セッションズ』のシェリル役で第85回アカデミー賞助演女優賞にノミネートされた。
映画『ナイト・ウォッチャー』ネタバレ感想
写真出典:テアトルシネマグループ公式サイト© 2019 Late Shift, Inc. All Rights Reserved.
本作品に対する予備知識は全くなかったのですが、映画『ナイブズ・アウト/名探偵と刃の館の秘密』で、嘘をつくと吐いてしまう体質の看護婦を演じた、可愛いアナ・デ・アルマスが出演ということで、視聴してみました。
お話の主人公は、アスペルガー障害を抱えている知能指数が高い青年。
その青年を演じたのは、タイ・シェリダン。X-Menシリーズのスコット役で以外で彼の演技を見たことがなかったので、アスペルガー障害を抱えている難しい役なんて出来るのかなぁ、と思っていたのですが、素晴らしかったです!
『グッドドクター』で自閉症スペクトラム障害を演じた山﨑賢人くんも上手だなぁ、と思いましたが、タイ・シェリダンもとっても説得力ある演技でした。
アスペルガー障害を抱える主人公
アスペルガー障害って何?という方のために少し説明すると、一言で言うと先天的な発達障害の1つ。
アスペルガー障害の特徴は、コミュニケーション能力が欠けており、物事を文字通り受け止めてしまいがちなので、相手の気持ちを理解できなかったり、空気が読めないので自分の思ったことをそのまま口にしてしまう傾向があります。ただし、興味があるものには高い集中力や記憶力を発揮するため、あるひとつの分野を極めたりします。
また、アスペルガーの人は、音やにおいに敏感だったり、触られることを特に嫌がったりします。
超小型カメラで盗撮録画してコミュ力高める勉強
バートも、とても聡明な青年ですが、コミュニケーション能力が欠けています。
”元気ですか?"と社交辞令で挨拶されただけなのに、文字通りに受け止めてしまい、”今の自分の気持ちを説明するのは難しい。”と言ってしまったり、太っている人にむかって”健康に良くない。太っている人は○%の割合で心臓発作を起こす。”などと発言し、言われた人の気持ちを察するということが出来ないのです。
そこで、バートは一般人のコミュニケーションスキルを学ぶべく、ホテルの客室に超小型カメラをしかけて録画し、それを家や職場でシャドーイングのような練習法で、会話の勉強をしていたところ、殺人に巻き込まれてしまい第一容疑者になってしまうのです。でも、カメラのことを警察に言うわけにもいかず・・・
ここで、つい「バート障害抱えて大変だなぁ・・・」と思いつつ、「盗み撮りして許されると思ってんの!?」と少々怒りも同時に覚えてしまい、次ホテル泊まる時はカメラ探知機とか持っていかなきゃゆっくり出来ないな、と思ってしまいました。
まぁ、でもアスペルガー障害を抱える人は、合理的な人が多いのでこれが一番手っ取り早くコミュ力を高める方法だと思ってしまったのでしょう。実際にアスペルガー障害を抱える人や身内の方から文句がきそうですが・・・
アナ・デ・アルマスが美人!胸ポロッ・・・
写真出典:テアトルシネマグループ公式サイト© 2019 Late Shift, Inc. All Rights Reserved.
アナ・デ・アルマス演じるアンドレアがバートと親しくなるのですが、バートにとっては初めての恋。
このアナ・デ・アルマス、彼女が出演するのは知ってましたが、映画『ナイブズ・アウト/名探偵と刃の館の秘密』のあの嘘つくと吐いちゃうナースと印象がガラリと違っててビックリ!
この映画では、色気たっぷりですし、胸がポロッというセクシーショットもあって、映倫区分はGですが、お子さんと観に行ったらちょっと恥ずかしいかも。
ちょっとベッキーに似ている!と思ったのは私だけでしょうか?
このアンドレアとバートのストーリーラインが良かったですね。
初めて自分を理解してくれる人に出会って、初めてトキメキを覚えたのに、彼女は他の男性と不倫中という、なんとも切ない。
*ここからネタバレです。
犯人は・・・
結構、早い段階で犯人は鳥の絵の刺青を入れた男性だということが分かるのですが、アンドレアの付き合っている男性にも同じ刺青があります。
アンドレアも殺されてしまうかも、と思ったバートはビデオを彼女に見せるのですが、彼女は愛する男性のためにハードドライブをバートの部屋から盗んでしまいます。
結局、犯人は警察内部の人間だったのですが、もう少しここを丁寧に描いてくれたら良かった!と思いました。例えば、犯人がもっと酷い悪人で、もっと危険な人物な感じで(後2,3人殺してるとか)描いてくれたら、緊張感がもっと高まったのにと思いました。
バートの成長のお話
ジャンルではクライムドラマということですが、犯人はすぐに誰だか想像出来ちゃうし、どちらかというと、ヒューマンドラマのジャンルの方がぴったりきそうです。
アスペルガー障害を抱えるバートが、父親を亡くしてから立ち直れず母親とも向き合えず、コミュニケーションが誰とも取れず、それでも、少しでも会話力を高めたいと思って苦しんでいた彼。
盗撮が良かったとは決して思いませんが、ひょんなことから恋をして、そして失恋をして、人間として男性として成長していく様子は、アラフォーのおばちゃんの母性本能をくすぐりましたね。
ヘレン・ハントの障害を持った子供を抱える母親という、前向きなんだけとどこか寂しそうで。でも、強くなくてはいけないと思っている感じが抑えた演技に出ていて、さすが大御所女優と思いました。
最後のシーンで、バートがショッピングモールですれ違う人たちに挨拶しまくってたので、今後は盗撮録画せずに別の方法でコミュ力の練習をするようで、ホッ。
まとめ
クライム映画として観ると、少々がっかりするかもしれませんが、アスペルガー障害を抱える青年の成長・再出発のお話としてみると、「うーん、なかなか良かったね。」と一緒に観に行った人と言ってること間違いないでしょう。
映画『ナイト・ウォッチャー』は、
テアトルシネマグループの映画館で2020年7月17日(金)から公開です。
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