村上龍原作の映画『ピアッシング』観てきたよ~!ネタバレも含めた感想!

2020年5月11日

映画『ピアッシング』

映画『ピアッシング』は、村上龍原作ということで公開したらすぐ観たい!と思っていたのですが、寝る前には観ない方がいいですね・・・あんなシーンやこんなシーンが夢に出てきちゃいましたよ~。

役者も衣装もセットもカメラワークも全てが村上龍ワールドを完璧に再現していて、思わず「そうそう、こんな感じ」と呟きたくなったほどです。

殺人衝動のある男と自殺願望の女が出会ったらどうなる?という設定なのですが、外に向かう侠気と内に向かう侠気がぶつかり合うと幸せになれるのか?

ここでは、映画『ピアッシング』のあらすじ、キャスト、トリビア情報、そして観た感想をネタバレしつつご紹介します!Amazonプライムでご覧になれます。

写真出典:映画『ピアッシング』公式サイト

映画『ピアッシング』作品情報

原題:Piercing

公開年:2018年

監督:ニコラス・ペッシェ

原作:村上龍「ピアッシング」(幻冬舎文庫)

出演:クリストファー・アボット、ミア・ワシコウスカ、ライア・コスタ

上映時間:81分

映倫区分:PG12(12歳以上は親同伴ならOK!ということですが、高校生以上でしょう。セックルシーンはないですが、暴力シーンがあります。)

映画『ピアッシング』あらすじ

生まれたばかりの自分の赤ん坊をアイスピックで刺したいという欲望を密かに抱えている男。その欲望を消化するために、SM嬢の完全殺害を計画するが、ホテルに現れたのは自傷行為を繰り返す自殺願望がある女だった。


©2018 BY PIERCING FILM. LLC. ALL RIGHTS RESERVED.

映画『ピアッシング』キャスト

クリストファー・アボット(役名:リード)

クリストファー・アボット
写真出典:映画『ピアッシング』公式サイト

アメリカ・コネチカット州出身の33歳。クリストファー・アボットと言えば、最近では『The Sinner -記憶を埋める女-』シーズン1でジェシカ・ビール演じるコーラの夫メイソン役が記憶に新しいでしょう。また、Huluで動画配信されている『Catch 22』(日本では配信未定)では、ジョージ・クルーニーと共演、主役のジョン役をゲットしたりとノリに乗ってる役者さんです。

ミア・ワシコウスカ(役名:ジャッキー)

オーストラリア・キャンベラ出身の29歳。ワシコウスカは、ポーランド出身の母親の苗字。
ミアのデビュー作は、12年続いたオーストラリアテレビシリーズの「All Saints」。その後2010年ティム・バー卜ン監督によるハリウッド大作『アリス・イン・ワンダーランド』で19歳のアリスという役(当時、ミアも19歳)で、アリスなんだけど精神的に大人、という難しい役どころで一気にスターダムにのし上がります。同年のハリウッドフィルムフェスティバルでは、その年一番活躍した女優に与えられる賞を受賞。2013年には、『奇跡の2000マイル』、2017年に『ナチス第三の男』に出演。

ライア・コスタ(役名:モナ)

スペイン、パルセロナ出身の34歳。ドイツ製作の映画「victoria」に出演。134分をシングルテイクで撮影されたもので、ライアは主役を演じ評論家たちから大絶賛を得る。

映画『ピアッシング』感想

映画『ピアッシング』
写真出典:映画『ピアッシング』公式サイト

注:最後にどうなったか?は書きませんが、少々ネタバレ含みます。

映画『ピアッシング』は、村上ワールドを完璧に再現してました。

私は村上龍の作品は「ストレンジ・デイズ」と「トパーズ」しか読んだことがないのですが、この映画『ピアッシング』、ダークで変態だけど面白いんですよ。そして、映画全体の印象ですが、映画自体が私たちが存在しているのとは違うダイメンション、3次元4次元の世界に存在している感じがしました。
主人公リード(クリストファー・アボット)とSM嬢ジャッキー(ミア・ワシコウスカ)が外に出るシーンでは、病院や町の建物すべてが、ミニチュアアートワークなんですよ。それが、現実的ではない異次元な雰囲気を上手に醸し出していたように思います。

この81分のお話はあるクレイジーな主人公とクレイジーなSM嬢の一晩のお話で最後の数分でやっと明るくなって朝を迎える、という設定なので、ずーっとダークなんですよ。そのダークさが、主人公と娼婦の心のダークさを強調してましたし、視聴者の恐怖感を煽ってくれました。

そして、小説の舞台がいつなのか分からないのですが、映画の設定は70年代といった感じ。映画のオープニングの曲もそうだし、スマホやコンピューターとか出てこず、電話は公衆電話、家の電話はプッシュボタン式なので、これは小説に忠実にしたためか、それともわざと監督がそういう設定にしたのか分かりませんが、これらは異次元的な演出だったのかなと思います。

たった18日間

なんと!この映画はたった18日間で撮影されたそうです。

確かに81分と短い映画ですが、短い期間にすることで集中して出来た、とリード役のクリスはインタビューで答えてました。でも、あんなクレイジーな世界を演じるのは、18日でも魂すり減らされそうです。。。(笑)

クレイジー!

映画『ピアッシング
写真出典:映画『ピアッシング』公式サイト

映画の感想ですが、一言で言うと「変態!クレイジー!」、あっ、二言になってしまった。

主人公のリードは、自分の赤ん坊をアイスピックで刺したい、というダークな欲望を心の内に秘めてて、その欲望を解消するためにSM嬢を呼び出しホテルでの完全犯罪を計画します。

ホテルに着くなり、完全犯罪をすべくロープやアイスピック、クロロフォルムなどを用意周到に準備してきます。そして、ホテルの部屋でSM嬢とソファーに座ってする会話なども想像して練習し、クロロフォルムのどの量が適量かを自分で実験したりして(赤い手帳に細かくメモります。)、とても几帳面で神経質なタイプの男。

そして、SM嬢ジャッキーが部屋に来てソファーに座るのですが、自分が練習したのとは違うソファーにジャッキーが座り、ちとパニくる・・・
氷のように冷静な男が、ジャッキーが違うソファーに座っただけで、ちょっとパニくる、というのがリードの小心者ぶりを上手く表現してましたし、この時のクリスの演技がめちゃくちゃ上手でした。思わずクスッとしてしまった。

ジャッキーは普段から自傷行為をしていて、ホテルのシャワールームでも早速アイスピックで自分の太ももにアイスピックをザックザク・・・

だから、殺す気マンマンだったリードは、出鼻をくじかれ理性が働くのですが、そこからのジャッキーの行動が最後まで予測不能で目が離せません

シーンは、ホテルルームからジャッキーの部屋に移るのですが、ここからのジャッキーとリードに力関係がころころ変わっていきSMバトルを観ているかのよう。

映画『ピアッシング
写真出典:映画『ピアッシング』公式サイト

ジャッキー役のミア・ワシコウスカは娼婦を可愛く演じているかと思いきや、いきなり暴力的になったりするし、冷静沈着だったリードが小心者ぶりを見せたり、ボコボコにされても嬉しそうにしてたりして、はっきり言って狂ってる世界!

私には理解不能な世界だし、ハルシオン(睡眠薬)を食べ物に盛られたリードがみる幻覚の世界も見ていてめちゃくちゃ気持ち悪かったです。このシーンの一部が夢に出てきた!!!こういう映画は夜寝る前に観ちゃだめですね。

あっ、ひとつ分からなかったのですが、リードの妻モナ(ライア・コスタ)は、リードが抱える心の闇を知っていたということですか??どなかた教えて下さい。

映画としては、とってもお洒落だし、Ryu Murakamiの世界でした!

日本では2019年6月28日(金)より全国ロードショー。映画の公式サイトはこちら→映画『ピアッシング』公式サイト

追記:Amazonプライムでご覧になれます。(2020年5/11)