『レイニーデイ・イン・ニューヨーク』の魅力にはまる!あらすじ、キャスト、観終わった感想
危うくお蔵入りとなったウッディ・アレン監督・脚本『レイニーデイ・イン・ニューヨーク』の日本公開が2020年7月3日(金)に決まりましたので、とっても嬉しいです。
『ストーリー・オブ・マイライフ/私の若草物語』のティモシー・シャラメ、『バベル』のエル・ファニング、そして、ディズニー・チャンネルの大スター、セレーナ・ゴメスという豪華キャスト。
ここでは、『レイニーデイ・イン・ニューヨーク』のあらすじ、キャスト、そしてネタバレ感想をお届けします。
写真:(C)2019 Gravier Productions, Inc.
『レイニーデイ・イン・ニューヨーク』作品情報
原題:A Rainy Day in New York
公開年:2019年
監督・脚本:ウディ・アレン
出演:ティモシー・シャラメ、セレーナ・ゴメス、エル・ファニング
上映時間:92分
配給:ロングライド
映倫区分:PG12
『レイニーデイ・イン・ニューヨーク』あらすじ
大学生のカップル、ギャツビー(ティモシー・シャラメ)とアシュレー(エル・ファニング)は、ニューヨークでロマンチックな週末を過ごそうとしていた。きっかけは、アシュレーが学校の課題で有名な映画監督ポラード(リーヴ・シュレイバー)にマンハッタンでインタビューをすることになったこと。
生粋のニューヨーカーのギャツビーは、アリゾナ生まれのアシュレーに街を案内したくてたまらない。ギャツビーは自分好みのデートプランを詰め込むが、2人の計画は晴れた日の夕立のように瞬く間に狂い始め、思いもしなかった出来事が次々と起こるのだった……。
『レイニーデイ・イン・ニューヨーク』キャスト
ティモシー・シャラメ(ギャツビー・ウェルズ)
役:ニューヨーク生まれのペンシルバニア州ヤードリー大学のリッチな大学生。アシュレーと付き合っている。
マンハッタン出身の1995年生まれ。
2009年、テレビシリーズ『ロー&オーダー』エリック・フォーリー役でテレビ初出演。2014年『ステイ・コネクテッド〜つながりたい僕らの世界』のダニー・ヴァンス役でスクリーンデビュー。
2017年『君の名前で僕を呼んで』のエリオ・パールマン役で米・英アカデミー賞、ゴールデングローブ賞主演男優賞ノミネート。翌年、『ビューティフル・ボーイ』でスティーブ・カレルの薬中毒の息子ニック・シェフを演じて、ゴールデングローブ賞・英国アカデミー賞助演男優賞ノミネート。
最近では、2019年『ストーリー・オブ・マイライフ/わたしの若草物語』のローリー役が記憶に新しい。
セレーナ・ゴメス(チャン・ティレル)
役:ギャツビーが昔付き合っていた彼女の妹
テキサス出身、1992年生まれ。
2002年~2004年テレビシリーズ『バーニー&フレンズ』のギアナ役で7歳で子役デビュー。2003年『スパイキッズ3-D:ゲームオーバー』スクリーンデビュー。
2004年、アメリカのディズニー・チャンネルに見出され、2006年に『スイート・ライフ』、2007年、『ウェイバリー通りのウィザードたち』の主役アレックス・ルッソ役を演じる。2009年『ウェイバリー通りのウィザードたち ザ・ムービー』、2011年『恋するモンテカルロ』。
エル・ファニング(アシュレー・エンライト)
役:ペンシルバニア州のヤードリー大学の学生で裕福な家の娘。ギャツビーの彼女。
ジョージア州出身、1998年生まれ。
2001年、テレビシリーズ『TAKEN』で2歳8か月で子役デビュー。姉ダコタともよく共演した。
2002年『チャーリーと14人のキッズ』に出演し高い演技力を評価され2004年『ドア・イン・ザ・フロア』のルース役で若干6歳で注目を浴びた。
2007年、映画『帰らない日々』で初主役。2009年『ベンジャミン・バトン 数奇な人生』ケイト・ブランシェットの幼少期を演じた。2011年、映画『SUPER8/スーパーエイト』のアリス・デイナードで再ブレイク。
『レイニーデイ・イン・ニューヨーク』感想
『レイニーデイ・イン・ニューヨーク』は、ウディ・アレンの48作目となり、『マンハッタン』や『ミッドナイト・イン・パリ』と全体を通して似た感じのトーンがあります。ここでは、どっちが良かったか、と比べるのではなくて、純粋に私が観終わったときの感想をお話したいと思います。
一言でこの映画を表すとしたら「魅惑的な」という感じでしょうか。
居心地の良いカフェでジャズを聞きながら雨宿りをしている、そんな錯覚に陥ってしまうようで、決して泣ける映画のハズではないのにエンディングロールを観ながら幸福感に満ち溢れ涙してしまいました。
映画のキャッチフレーズ「恋の魔法がニューヨークの町に降りそそぐ」は、まさしくその通りで名キャッチコピーです!
そして、観るときは、この映画は何を言いたいのか?と考えながら観るのではなく、雰囲気を楽しみ、自分が主人公になったような気持ちでどっぷり映画に浸かってご覧ください。
雨の日
映画はウッディ特有のペースで、ギャツビー(ティモシー・シャラメ)が早口で喋るダイアログから始まり、時折人生や他人に対してのたっぷりの皮肉を込めたユーモアに大笑いしてしまうほどで、期待を裏切りません。
映画の舞台はニューヨークの雨降る1日ですが、実は私は雨が大嫌いでして・・・雨の日なんて軽い鬱状態になってしまうほどなのですが、この映画を観ていて新たな発見をしてしまいました。
雨の日は室内にいるとメランコリーな気分になりますが、外出すると雨音や雨の量によっては人の気持ちを焦らせる効果があり、普段は言わないようなことを言ってしまう傾向にある、ということです。分かりやすく言うと、軽くテンションが上がってしまう、という感じでしょうか。
だから、数多くのラブロマンス映画には雨のシーンが多いのかも知れません。
そして、本作品ではアシュリー(エル・ファニング)がニューヨークという慣れない街で有名な映画監督ポラード(リーヴ・シュレイバー)をインタビューするという非日常的なシチュエーション。それに加え大雨の1日という設定が予期せぬ出来事を創り出し、視聴者を飽きさせません。
『レイニーデイ・イン・ニューヨーク』サウンドトラック
サウンドトラックも「うっとり」させてしまうのに一役買っており、ジャズピアニスト、エロル・ガーナーによる"Misty"はたまりません。
また、ギャツビー(ティモシー・シャラメ)がチャン(セレーナ・ゴメス)の家でピアノ弾き語りをする“Everything happens to me"は雨の日にぴったりで耳に心地よく響きました。
そして、ニューヨークの落ち着いた雰囲気の街並み・ホテルの装飾・ピアノがあるバーなどとても美しくてこれまたウットリとしてしまいます。
ラブストーリーとサブストーリー
もちろん、この映画は”ラブストーリー”で若い3人の気持ちの移り変わりを描いていますが、サブストーリーにはギャツビーの母親との関係もあります。ギャツビーは、母親は、ただのハイソサエティに身をおく見栄っ張りの気取り屋だと思っていたのにひょんなことで母親の過去を知ります。
母親が自分が思っていたより苦労をしここまで這い上がってきた、という事実を知り自分の中で母親に反抗するという何か意固地になっていたものが取れ、自分にはじめて素直になることが出来、自分にとって一緒にいて居心地の良い人は誰なのか、ということに気づくのです。
これからは、雨の日の過ごし方が変わってきそうです。この映画のようにまずは、エロル・ガーナーの"Misty"を聞きながら。
『レイニーデイ・イン・ニューヨーク』2020年7月3日(金)から全国公開。
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