海外ドラマ「ジ・オファー / ゴッドファーザーに賭けた男」のキャストと実在した人物を比べてみよう!

2022年7月20日

海外ドラマ「ジ・オファー ゴッドファーザーに賭けた男」

海外ドラマ「ジ・オファー / ゴッドファーザーに賭けた男」を観終わって、映画『ゴッドファーザー』ってひょっとしてひょっとしたら世間に発表されていなかったのかも・・・と思った人も多かったのでは。

それくらいパラマウトスタジオのプロデューサー、アル・ラディは数々の問題に面したのです。

製作に困難に期した映画『ゴッドファーザー』

ラディがどうやって数々の問題を解決していったのか・・・

ラディは、映画にかかわる様々な人たちの複雑に交錯した問題を、時には人の懐に入り一つ一つ丁寧に組みほどき、時にはマフィアのボスと面会するという大胆な賭けに出たり・・・といった敏腕ぶりを発揮して映画を成功に導いた人物です。

一方で財政難だったパラマウトの親会社のボス、チャールズ・ブルードーン、そしてエグゼクティブプロデューサーのロバート・エヴァンズは、何とかして低予算でこの映画を成功しなければなりませんでした。

映画『ゴッドファーザー』の誕生秘話が描かれた実話に基づく海外ドラマ「ジ・オファー / ゴッドファーザーに賭けた男」がU-NEXTで2022年7月15日から一挙配信!

ここではドラマ「ジ・オファー / ゴッドファーザーに賭けた男」で描かれた実在したキャラクター達の人物像を少し掘り下げてお話するとともに、衣装とメイクを終えたキャストの仕上がり具合をリアル人物と比べてみてください!

マイルズ・テラーが演じたアルバート(アル)・ラディとは

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アルバート・ラディは、カナダ・モントリオール出身。92歳。(2022年現在)
映画・テレビのプロデューサーで、1972年の映画『ゴッドファーザー』、2004年の映画『ミリオンダラー・ベイビー』でアカデミー作品賞を受賞。

彼は、化学エンジニアリングを勉強した後に建築を学びその道に進むはずだったところ、ウォーナーブラザーズのジャック・ウォーナーに出会ったことから映画製作の世界に一度足を踏み入れます。

その後、空軍のコンピュータープログラマーとしてRand社で働いた後に、テレビの構成作家となります。その後、映画に関わるという夢を捨てきれずにハリウッドの世界に戻ってきていくつかの映画にかかわり、のちに映画『ゴッドファーザー』のプロデューサーになりました。

ドラマ「ジ・オファー / ゴッドファーザーに賭けた男」は、映画『ゴッドファーザー』のプロデューサー、アル・ラディにフォーカスされています。

ドラマのプロデューサー、マイケル・トルキンは、このドラマのアイディアが浮かぶとすぐにアル・ラディにアポを取り、かなりの時間をかけて彼をインタビューしたそうです。実際、ドラマのクレジットのところには、アル・ラディはエグゼクティブプロデューサーとして名前が記載されています。

アルはインタビューで下記のように述べています。

‘Every day of making The Godfather was the worst day in my life,’
訳:映画『ゴッドファーザー』製作の日々は毎日が地獄だった。

これを聞いたトルキンは、やった!いいドラマが作れる!と思ったそうです。(^^;;

マシュー・グードが演じたロバート・エヴァンズとは


ロバート・エヴァンズは、ニューヨーク出身。ロシアの血を継ぐユダヤ系アメリカ人。
両親は歯科医でアッパーサイドのニューヨークに住む裕福な家庭に育ちました。

10代の頃にラジオ俳優としていくつかの作品に出演した後、ビバリーヒルズホテルのプールサイドで寝そべっていたところをハリウッド女優のノーマ・シアラーに見初められその後映画に出演。

この”ビバリーヒルズホテルのプールサイドで寝そべっていた”というのが彼のお金持ちぶりを語ってますよね~。

50年代に入っても特に役者として人気が出るわけでもなく、彼自身も自分に才能がないことに気づいたそうです。

その後、Gulf + Western社(パラマウトの親会社)のチャールズ・ブルードーンに、パラマウント社の立て直しのために雇われます。
1972年に公開された映画『ゴッドファーザー』の成功は皆さんの知るところですが、その数年前に公開された彼が手がけた映画『ローズマリーの赤ちゃん』、そして『ある愛の詩』は大ヒットとなり、名プロデューサーのポジションを確立しました。

最後に彼がエグゼクティブプロデューサーとして携わった映画はケイト・ハドソンとマシュー・マコノヒー主演の『10日間で男を上手にフル方法』。

本作品の中ではロバートが常に女性たちをはべらかしている様子が描かれてましたが、実際彼はなんと!7回の結婚と離婚を繰り返しています!
ドラマに登場した3人目の妻で女優のアリ・マッグローとはたった4年の結婚生活でしたが、息子ジョッシュをもうけ、その彼は映画プロデューサーとして活躍しています。

2019年にロバートは89歳で他界。

バーン・ゴーマンが演じたチャールズ・ブルードーンとは


オーストリア生まれ。手に負えない子供だったらしく11歳の時にイギリスの寄宿舎学校へ送られ16歳までそこで過ごします。その後アメリカに移住し空軍に従事。
20歳で自動車のバンパーの会社を買い、それが後のGulf&Western社になったというわけです。30歳になるころには億万長者になり1981年の雑誌”フォーチュン500”では61位につけました。

パラマウント・ピクチュアー社、マディソン・スクエア・ガーデン社などの子会社を運営し、実質亡くなる10年前に社長の椅子をバリー・ディラーに受け渡しています。

ダン・フォグラー演じたフランシス・フォード・コッポラとは


フランシス・コッポラは、ミシガン州デトロイト出身のイタリア系アメリカ人。父親は作曲家で母親は女優。
UCLAで映画製作を学び26歳のころから低予算映画の王者といわれる映画監督ロジャー・コーマンのもとで修業1970年の映画『パットン大戦車軍団』ではアカデミー脚本賞を受賞しました。

1972年に映画『ゴッドファーザー』が公開され大ヒットを記録し、アカデミー賞作品賞、脚色賞を受賞。1979年に映画『地獄の黙示録』。

1980年には日本の映画監督黒澤明と映画『影武者』に携わり、その関連でウイスキー”サントリーリザーブ”のコマーシャルに黒澤監督と二人で出演しています。

私生活では息子と娘がおり、二人とも映画監督になっています。娘ソフィアが監督した映画『ロスト・イン・トランスレーション』で製作総指揮を務め、ソフィアがアカデミー脚本賞を受賞しました。

83歳になる現在も現役バリバリで2022年にはアダム・ドライバー主演で映画を製作しているそうです。

ジョヴァンニ・リビシ演じるジョー・コロンボとは


ジョセフ(ジョー)・コロンボ・シニアはコロンボクライムファイミリーのボスでニューヨークの5大マフィアグループの一つ。

イタリア系アメリカ人のマフィアの間で映画『ゴッドファーザー』の製作が問題視された際、5大マフィアファミリーの代表としてプロデューサー、アル・ラディと交渉しました。

1964年にコロンボは、ガンビーノファミリーのボスに推薦されて41歳でボスに就任。その後、コロンボは1970年に世間のマフィアに対する注目をそらし、イタリア系市民への風当たりを和らげるためイタリアン系アメリカン公民権同盟を結成しますが、メディアなどへの露出が増え、ガンビーノを含むほかのマフィアからの反感を買います。

結局のところ、ガンビーノの指示に従わなかったことで襲撃されてしまい、一度も意識が戻らないまま襲撃から7年後に亡くなります。

ドラマ内では映画プロデューサーのアル・ラディとの友人関係が描かれていましたが、実際のところはどうだったのか?気になる方はぜひコロンボ射殺事件とアル・ラディとの友人関係をご覧ください。

パトリック・ガローが演じたマリオ・プーゾとは


ニューヨーク市出身のイタリア系アメリカ人。
1950年に初めてのショートストーリー“The Last Christmas" を出版し、その後第二次世界大戦に従事。

1955年に小説”The Dark Arena”を上梓するもあまり売れず、その後は闇業者からの借金返済に苦しみ編集アシスタントとして働くが、1969に発表した”ゴッドファーザー”が大ベストセラーとなり、映画化され脚本も手がけ2つのオスカーを手にします。

プーゾにとってはゴッドファーザーが初めての脚本。それでオスカー賞を手にするも、きちんと脚本の勉強をしよう!と思い本を買って勉強し始めたところ、その本の第一章には ”まず、ゴッドファーザーの脚本で勉強しましょう” と書いてあったそうです(^^;;

その後、映画『スーパーマン』シリーズの脚本を手掛けたほか、マリオ・クレリクのペンネームで10作のショートストーリーを出版しました。

ジュノー・テンプルが演じたベティ・マッカートとは

ジューノ・テンプルが動画で話していましたが、ベティに関する情報はあまりなく、特に彼女がハリウッドで働き始める前のことはあまり知られていません。なので、彼女のフリー画像もありません。どんな方か一目みたい!という方はこちらをどうぞ。

1932年生まれで60年代にオクラホマ州からロサンゼルスに子供達と引っ越してきます。20th Century Foxの広報として働き、その後はドラマ内で描かれていたようにアル・ラディの元で映画『ゴッドファーザー』製作秘書として働き、1974年に映画『ロンゲスト・ヤード』で再度ラディとタッグを組みます。

映画が第32回ゴールデングローブ賞作品賞を受賞という成功をおさめた後に McCartt, Oreck & Barrett Talent Agencyという名のタレント&俳優エージェント会社を興します。

西部劇に多く出演した女優モーリン・オハラ、テレビドラマ「ビバリーヒルズ高校/青春白書」のデビッド役のブライアン・オースティン・グリーン、そして誰もが知るハリウッドのAリスト役者ジョージ・クルーニーらを抱えていました。

また、映画『スリーメン&ベビー』などで知られるお鬚がトレードマークの俳優トム・セレックのマネジメントを彼が亡くなるまで努めました。

ラディがゴッドファーザーで成功をおさめた後もベティと再度タッグを組んだことからも分かるように、ベティがラディの右腕となり映画『ゴッドファーザー』の大成功に一役買ったのは間違いないでしょう。

まとめ


写真左側からマリオ・プーゾ、フランシス・コッポラ、ロバート・エヴァンズ、アル・ラディです。

映画『ゴッドファーザー』製作にかかわった多くの人々の日々のタスクは違ったかもしれませんが、目指すところは映画を成功させる!ということ。彼らが忍耐強く諦めず、自身それぞれが何をすべきかが分かって行動していたから、映画は成功をおさめたのでしょう。

ドラマ「ジ・オファー / ゴッドファーザーに賭けた男」は、そんな彼らのジャーニーにリスペクトを払い愛情たっぷりに仕上がった作品です!

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参考:
https://screenrant.com/offer-show-juno-temple-bettye-mccartt-real-person/
https://en.wikipedia.org/wiki/Mario_Puzo
https://en.wikipedia.org/wiki/Albert_S._Ruddy
https://www.imdb.com/name/nm0263172/
https://en.wikipedia.org/wiki/Francis_Ford_Coppola
https://en.wikipedia.org/wiki/Charles_Bluhdorn
https://en.wikipedia.org/wiki/Joseph_Colombo