ローズ・バーン主演コメディドラマ「フィジカル」シーズン1のあらすじ、キャストの紹介、ネタバレ感想!コメディだけど悩めるあなたを救う?!

2022年7月21日

ローズ・バーン主演コメディドラマ「フィジカル」シーズン1

ドラマ「ダメージ」以来ローズ・バーンのファンになった私としては彼女の主演ドラマとあったら見ないわけにはいけません!コメディという点と80年代のあの雰囲気からあまり期待はしてなかったのですが、とっても良かった~!

ダークコメディだけど自己肯定感という難しい問題も絡めつつ、女性がいつの時代もどうやって悩みを解決し生きていくのか、いろいろと考えさせられました。
ここでは、Apple TV+のドラマ「フィジカル」シーズン1のあらすじ、キャストの紹介、ネタバレ感想をお届けします。

ドラマ「フィジカル」シーズン1 あらすじ

完璧な専業主婦を演じつつも頭の中では不満だらけの日常に毒を吐くシーラ(ローズ・バーン)。
自己評価が低く摂食障害を隠しながら暮らす毎日の中でエアロビクスに出会ったことで彼女の人生は一変する。

ドラマ「フィジカル」シーズン1 キャスト

ローズ・バーン(役名:シーラ・ルービン)


役柄:子持ちの主婦。摂食障害を患っている。


シドニー出身のローズは、オーストラリアのテレビや映画でキャリアをスタート。
その後、5シーズン続いたグレン・クロース主演のリーガルサスペンスドラマ「ダメージ」で新人弁護士のエレン・パーソンズを演じ脚光を浴びます。その後はコメディ映画『ブライズメイド』などに出演、シリアスもコメディも主演も助演も出来るハリウッドでもっともバーサタイルな女優さんと言われています。

私生活では、俳優のボビー・カナヴェイルとの間に二人の子供をもうけています。

 

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ロリー・スコヴェル(役名:ダニー・ルービン)


役柄:教授職を追いやられ、市長選に立候補する


スタンドアップコメディアン&俳優。
コメディドラマ「モダン・ファミリー」や映画『カジノ・ハウス』など。

ディアードル・フリエル(役名:グレタ)

役柄:リッチな主婦。シエラのママ友。


ニューヨーク出身の舞台役者。
テレビドラマシリーズ「ニュー・アムステルダム 医師たちのカルテ」のエラ役など。

ポール・スパークス(役名:ジョン・ブリーム)


役柄:ビジネスデペロッパー。モルモン教徒。既婚者でティーンの息子が二人いる。ダニーと同じく市長選に立候補する。


ポール・スパークスの代表作と言えば、5シーズン続いたドラマ「ボードウォーク・エンパイア 欲望の街」のミッキー・ドイル役でしょう。
あの独特なキンキン声と緊張感のあるマフィアのミスマッチが最高でした。

ドラマ「ハウス・オブ・カード 野望の階段」のトーマス・ヤエツ役、「ザ・ナイト・オブ」のドン・テイラー役など。

デラ・サバ(役名:バニー)


役柄:エアロビインストラクター。


デラはあの特徴のある声での声優としてのお仕事が多い役者さんです。
アニメ『カンフーパンダ』や『ズートピア』など。

ドラマ「フィジカル」シーズン1 ネタバレ感想

あの美しいローズ・バーンをもってしてでも80年代の髪形と服装には勝てないという・・・本当に笑っちゃうくらいダサイ(死語?)時代でしたね。(帰ってきたのは肩パットとルービックキューブでしょうか・・・)

そんな80年代を生きるローズ・バーン演じる主婦シーラは、教授の夫をサポートし家族のためにヘルシーな食事を作り、子供を幼稚園に送っていった後はバレエスクールに行く・・・という一見幸せそうな普通の主婦生活をサンディエゴで送っています。しかし、心の内側では常に不満を抱え、頭の中で周りに毒づいています。

そして、ストレスがマックス状態になると、ジャンクフードを爆買いしホテルの一室を借り、そこで裸になってドカ食いをし

「今日で終わり。明日からはまたヘルシーなものを食べるわ。」

と自分自身に言い聞かせるわけです。

シーラの毒づき加減があまりにもすごいので、性格わるーい・・・とちょっとひいてしまう人も多いかと。

確かにシーラは鬱屈した性格で、ママ友で性格の良いグレタをほとんど無視したり、エアロビのインストラクター、バーニーとその彼氏がスタジオのオフィスで寝泊まりしていることを知ると彼らを脅してお金を巻き上げたりとかなりの悪女なわけです。

しかし、その悪女ぶりとは反対に実はシーラはかなり自己評価が低く、他人に毒づきますが、自分自身への毒づきもかなりで、とてもメンタル病んでいる女性なのです。

そんなことから、少しずつストーリーにバランスが出てきて、シーラの奇抜な行動、ダークな毒づきダイアログに対し、80年代のノスタルジックさやシーラの人知れない悩みやトラウマなどお話がただのコメディではなくディープな内容になってくるので面白いです。

みな一度は自分の体形や風貌に悩んだりしますし、育児のために専業主婦にならざらるを得なかったり、なかなか自分を愛せないという人は案外多いのではないでしょうか。そんなことからこのドラマが意外や意外、高評価を得ているのだと思います。

そんな自己評価ゼロ、いやある意味自己評価マイナスの彼女が、エアロビに出会ったことから自分の好きな道を突き進む様子は、エアロビのあのキャッチーな音楽とともになかなか爽快です。

ちなみにタイトルの「フィジカル」は80年代に大ヒットを飛ばしたオリビア・ニュートン・ジョンの「フィジカル」からきているのかと。
この曲も一度聴いたらしばらく頭から離れませんし、ビデオもかなり笑えます!

そして、悪女だったシーラがエアロビに救われたからっていきなり良い子になるのではなく、シーラはシーラのまま、少しずつ前に進んでいく様子がリアリティ感があります。

この難しい役どころを見事に演じているローズ・バーンはもちろん、脇を固める役者陣も最高です。


特に良かったのがシーラのママ友のグレタ役ディアードル・フリエル。裕福な主婦でとってもフレンドリーな性格の良いグレタは、夫との関係に悩んでいたのですが、夫の秘密(女性の頭を丸刈りにすることで快感を覚えるという)をシーラがグレタの夫のビデオ機器を盗んだことで判明。

グレタが頭を丸めたことで、夫婦の仲が良くなる・・・という、このぶっとんだストーリーが最高!

で、皆さんグレタを演じるディアードルが実際に頭を丸めたのか?ですが、あれはカツラです!

最初脚本を読んだ彼女は「え!頭をシェイブしなくちゃいけない!」とパニックになったそうですが、よく考えたらコロナ対策のために、8話を撮った後に2話を撮るというようなスケジュールが前後する予定だったことから、丸刈りはない!とホッとしたそうです。*1

そして、冒頭にも述べたように80年代は今見ると笑っちゃうことだらけ。
まずは、あのエアロビのタイツ。そして、ダサいダンスルーティーン、巨大なパーマヘアスタイル、ビデオデッキやクレカの巨大な決済マシーンとか、思わずクスッとしてしまうこと間違いなし。

シーズン2が早くもアメリカではリリースされ、現在放映中!シーラがどうやって成功していくのか、見逃せません!

コメディドラマ「フィジカル」シーズン1はApple TV+にて。

 

参考:
*1 https://www.vulture.com/article/dierdre-friel-physical-greta-interview.html