海外ドラマ「ミセス・ウィルソン」あらすじ、キャスト、ネタバレ感想、トリビア情報!ルース・ウィルソンが自分の祖母役に!
スーパー!ドラマTVで配信中の海外ドラマ「ミセス・ウィルソン」は、実在する人物で元秘密情報部「SIS/MI6」所属スパイ、アレクサンダー・ウィルソンの3番目の妻アリソンの目線から描かれた実話に基づいたミステリーです。
そして、この物語の主人公ミセス・アリソン・ウィルソンを演じるのはイギリスの女優ルース・ウィルソンで、なんとアリソンの孫にあたる人物!本作品では、エグゼクティブ・プロデューサーも務めています。
ここでは、海外ドラマ「ミセス・ウィルソン」のあらすじ、キャスト、ネタバレ感想、そして事実と脚色の部分の違いなどにも解説しています!
写真引用:スーパー!ドラマTV
海外ドラマ「ミセス・ウィルソン」あらすじ
1963年、アリソン・ウィルソンはイギリスの秘密情報部(SIS)で働いていた時に出会った夫のアレクザンダー(アレック)と2人の息子たちとロンドンで幸せな日々を送っていた。
しかしある日、夫のアレックが小説の執筆中に心臓発作で突然亡くなってしまう。哀しみにくれるなか、アリソンの家にアレックの妻だと名乗る女性が訪れる。
アリソンは自分たちの結婚の法的な有効性、そしてアレックとの20年の結婚生活を正当化するためにも、夫が本当は何者だったなのかを追及し始める。
海外ドラマ「ミセス・ウィルソン」キャスト
ルース・ウィルソン(役名:アリソン・ウィルソン)
役柄:秘密情報部の事務職員として働いていた20歳の時に職場でアレックに会い結婚、息子を二人もうける。夫アレックの突然の死をきっかけにアレックの重婚が分かり、アレックの人生を調査し始める。
ルース・ウィルソンといえば、アメリカのテレビドラマ「アフェア 情事の行方」シリーズでゴールデングローブ賞最優秀女優賞を獲得した実力派女優。
本作品では、実生活でルースの祖父にあたるアレック・ウィルソンの人生物語をアレックの妻(ルースの祖母)アリソン・ウィルソン役を演じている。
海外ドラマ「ミセス・ウィルソン」ネタバレ感想
*ネタバレ含みます!
Ruth Wilson in Mrs Wilson is everything 💕 #ruthwilson #mrswilson pic.twitter.com/qDA723dYww
— Ruth Alice Alison Wilson (@ruthwilsonfan1) March 6, 2019
ミセス・ウィルソンが3番目の妻と聞いて「あっ、再婚ね」と思われたと思いますが、なんと!このアレクサンダー(ドラマ内ではアレックで呼ばれてますので今後ここではアレックとします)は、ダブルどころかトリプルどころかクアドラプルの4重婚をしていた人物なのです。
これだけでも、見る気が沸いてきませんか?1話60分の全3話で、あまりにも信じられないお話に唖然としてしまうとともに画面から目が離せなくなります。
よく「人は亡くなったときに、その人の生き様が分かる」と言いますが、アレック・ウィルソンが良い例でしょう。
1番目の妻 グレダス
ドラマは、アレックがある日突然、小説の執筆中に心臓発作で亡くなるところから始まります。そして1番目の妻グレダスが突然現れ「アレックの遺品を取りに来た。あなたは大家さんね」とアリソンに言うところから物語りは急速に緊張感を増してきます。
この時の二人の女性の驚愕ぶり!
グレダスを演じるエリザベス・ライダーは「この人だれ?」という感じで一歩震えながら下がり、アリソンを演じるルースはあまりのショックに臭いものには蓋的にドアを思いっきり閉めます。
そこから物語りは、アリソンとアレックがSISで働いていた時の様子を交錯させながらお話が進んでいきます。
このお話の憎いところは、アレックはSISで働いていたので重婚も実は重婚ではなくて、スパイ活動の一部だったのではないか?と視聴者に思わせる点。
そして、アリソンもSISで働いていただけあって公文書偽造もお手の物。アレックと自分の結婚が合法であるとみせかけるためにグレダスとアレックの離婚届を自分で偽造します。
しかし、グレダスの息子は頭がいい!すぐそれが偽造だと疑い、もし父親の葬儀が自分達の選ぶ場所で出来ないのなら警察を巻き込む、とアリソンを脅すとアリソンは泣き崩れます。
この時点ではグレダスの息子もアリソンもアレックがダブルライフを送っていた、それだけのことだ、と思ったでしょう。しかし、アレックの嘘が次々と明るみになります。
そして、観ている私達もアリソンと同じく
アレックのSISの任務って本当にあったの?
ただ、またどっかに家庭を築いていただけではないのか?
などと、亡くなったアレックに翻弄されます。
そして、唯一の真実を知っているであろうコールマンはさすがSISの上層部に居た人間だけあって、引退した今も当時のことは一切語ろうとしません。それが、任務におけることであろうが、アレックの私生活であろうが。
2番目の妻 ドロシー
アリソンは、ある日息子達と見ていたスライドフィルムの中に見覚えのある女性を見つけます。(ちょくちょくアリソン達が住んでいたアパート付近でみかけた)アリソンは、そのスライドを持って以前借りていたアパートの大家を訪ね、彼にそのスライドを見せると、大家は「ドロシーだ」と言います。
その後、物語はアレックがアリソンと付き合い始めた頃、ドロシーがデートの現場を尾行している様子が描かれています。ドロシーの場合は彼がアリソンと付き合っていたのを知ったので、彼女のほうから別れるのですが、その時のアレックへの往復ビンタが凄いっ!
そりゃ、それくらい思いっきり叩きたくなるよな~。息子もいるのに若い女と婚約しようとしてるんだから。
アリソンはドロシーの居場所を突き止め、ドロシーに、なぜアレックを止めなかったのか?私はロンドンに知り合いもいない20歳の小娘だった!と非難しますが、ドロシーは当時アレックに対して怒り狂っていてそれどころじゃなかったのですね。
ドロシーは息子には父親は亡くなったことにしています。それを非難するアリソン。そこで、あれ?アリソンも息子達に嘘ついてない??と思う私。(後に息子達は父親の嘘に感づいていた、という事が分かりますが)
人間って面白いですよね。頭では正しいこと間違っていることが分かっているのに行動出来ない。そして、自分は間違ったことをしているのに堂々とそれとおなじ間違ったことをしている人を非難するという矛盾。
ここら辺の描写は、人間の闇の部分、人には言えないけどやってしまう行動を描いていて面白いっ!と思いましたね~。
アレックは結局どんな仕事をしていたのか?
1話から3話を通して、過去の描写が流れて現在に切り替わるとき、アリソンはいつも夢から覚めてベッドから起きますが、いや~本当にこんなこと悪夢のなにものでもないですよね。その悪夢とさりげなく関連付けるところも上手い演出です。
で、アレックですが、時々いなくなったり逮捕されたり、インドで働いていたのは事実のようですが(そこでドロシーと恋仲になった)スパイだけあって彼がどんな仕事をしていたのかの実態がなかなか掴めません。あっ、葬儀の場では黒人男性に「アレックは病院でも人気者だった」と言われてましたよね。えっ?病院で働いてたの??とか。
そこでアリソンは、コールマンやインド赴任時代のアレックの親友カリムに詰め寄って聞き出します。
Ruth Wilson gives a compelling performance in the BBC’s new three-part drama ‘Mrs Wilson’ https://t.co/dckFKAhOit pic.twitter.com/BihYrQ1BfU
— The Independent (@Independent) November 27, 2018
1942年にSISを解雇されていた!
コールマンが渋々アレックはSISに虚偽の報告をしたという理由で1942年に解雇された、と告げます。そして、彼にちょくちょく会っていたのは、自分は彼の監視役だったから、とアリソンに告げます。
しかし、カリムからは全く違う話を聞きます。
アレックは、アレックのポジションを欲しがっていたダブルスパイにモスクワに機密情報を流す目的でハメられた。
SISはそれを信じずアレックを解雇したが、カリムはハメられたのは「真実だ」と言います。
4番目の妻
カリムや牧師たちの話を聞いているうちに、アリソンはアレックを再度信じ始めた・・・と思ったところで物語では、4番目の妻と息子登場!
そして、アリソンはもう男はコリゴリと思ったのでしょう。尼になって神に仕える身となります。
で、忘れてはいけないのは、これは実話に基づくお話なので、調べてみたところ、実際のところアリソンは2番目の妻ドロシーと4番目の妻エリザベスの存在は知らずに亡くなったそうです。*1
ある意味それがアリソンにとっては一番良かったのかも知れませんね・・・
アレック・ウィルソンという人物
アレックが死んだとき彼は小説を執筆中でした。
そうなんです、アレック・ウィルソンは21冊の本を出版しており、それらは全てスパイ物語ww
友人らによると、アレックは時々夢と現実の区別がつかなくなるようだった、と証言しており、きっとダブル、あっ違ったクアドラプルのライフスタイルを小説のネタとし、現実との境界線がなくなって行ったのでしょう。
多くの小説家や脚本家たちは、多かれ少なからず実体験に基づいた作品を書くことが多いように思います。きっと、アレックも同じだったのではないでしょうか。
なぜクアドラプルの重婚が可能だったのか?
1916年~1950年にかけて4度の重婚をしたアレックでしたが、なぜ可能だったのか?なぜ政府機関は気づかなかったのか?
ExpressUKによるインタビューで今回自分の祖母アリソンを演じたルースによると、アレックは自分のミドルネームをちょくちょく変えていたので記録が残っておらず、発見を逃れたそうです。*2
ちなみに、ExpressUKのリンク先を覗いてみてください。アレックと4人の妻達の写真が載ってますが、アレックはなかなかのイケメンです。
そして、一番目の妻の写真はちょっとぼやけててよく分かりませんが、3番目の妻アリソン、2番目の妻ドロシー、そして4番目の妻エリザベスもとっても美人です。
ドラマ化への発端
2005年にドロシーの息子マイケルが、息子の友人ジャーナリスト、ティム・クルック(Tim Crook)にアレックの一生について調査して欲しい、と頼んだのがこの物語の始まりです。そして、2010年に”The Secret Lives of a Secret Agent: the Mysterious Life and Times of Alexander Wilson.”の出版にいたります。
通常、こういう身内の恥を暴くような物語の場合、家族の誰かが反対をするものですが、誰もいなかったようですね。ドラマの最後に流れた写真のように2007年にはアレックの子供、孫、ひ孫そしてルース・ウィルソンが集合しており、それ以降交流が続いているそうです。
最後にご存知の通りルース・ウィルソン(アリソンとアレックの息子ナイジュエルの娘)は女優として活躍。
そして身内にはジャーナリスト、脚本家、映画監督、舞台監督など芸術方面に秀でており、*2アレックの血が流れているのが窺えます。ただし、芸術表現の範囲内で。もちろん。(^^;;
海外ドラマ「ミセス・ウィルソン」はスーパー!ドラマTVで配信中!
参考:
*1 https://www.amazon.com/Secret-Lives-Agent-Mysterious-Alexander-ebook/dp/B004PYDITM
*2 https://www.express.co.uk/showbiz/tv-radio/1049034/m16-spy-alec-wilson-four-wives-bbc-drama
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